雪の街とクリスマス・イブ

ガタンゴトン・・

その日、俺は吹雪を行く電車に乗っていた。

まだ昼前だというのに外は薄暗い。

外は一面の真っ白な雪景色で、離れたところにある海は鉛のようなくすんだ色だった。

ジョイント音が俺の心臓の鼓動に合わせるように響いていた。

終着駅に近づくにつれて不安が大きくなる。

あの子は本当に来るだろうか。

そして、終着駅の一つ前の駅まで来た。

あと、一駅だ。

そう思って胸が高鳴っていたが、電車はなかなか動かない。

そして車内に放送が流れた。

「本列車は大雪による信号トラブルのため・・」

どうしよう・・

俺は不安のなか待ち続けたが、10分経っても電車は動き出さない。

運転士に聞いてみようとも思ったが、ワンマンの運転士は無線での連絡を繰り返していて、とても話しかけられる雰囲気では無かった。

駅を下りて走ることも考えたが、終点の駅は隣でも1km以上あり、大雪の中を急いだところで時間に間に合わせるのは困難だった。

12時の時点であの場所にいなかったら駄目だ。

どうしようか迷っていたとき

「お待たせしました。本列車は間もなく発車します。」

電車は動き始めた。

12時まであと25分。

終着駅から少し急ぎ目に行けば間に合う時間だった。

・・・

あれは10年前のことだった。

俺は海に面した町で生まれ育った。

晴れた日には、キラキラ光る水面、小さな港に出入りする漁船、入り組んだ湾に対岸の山や小さな小島が見える風景を小さい頃から見て育った。

冬になると一面の雪で真っ白な銀世界になる。

俺の町はローカル線の終点で、2両編成の普通電車が2時間に1本来ていた。

地元の人は車で移動する人が大半であり、電車に乗るのはお年寄りや高校生くらいだった。

町の海沿いには、螺旋状に道が続く丸いピラミッドのようなコンクリート造りの建物があった。

そこは無料で入れる展望台のような施設で、外に面した通路が屋上まで続いていて、はじめは大きな円で登るにつれて少しずつ小さな円になり、屋上は結構高い場所になる。

俺たちこの建物が夏も冬も真っ白であることから

「雪のピラミッド」

と呼んでいた。

俺が小学5年生のとき。

クラス替えで茉莉絵（まりえ/仮名）という女の子と同じクラスになった。

茉莉絵は、整った顔にセミロングの髪の可愛い子だった。

茉莉絵はよくポニーテールにしていて、髪を結んでいる青いリボンが可愛らしかった。

新しいクラスでの最初のクラス替えで茉莉絵と隣の席になった。

授業でのペアワークや休み時間に茉莉絵と話す機会が多くなると、茉莉絵に興味を持った。

20分休みなどは、茉莉絵や他の子も含んだ男女グループでボール遊びをすることもあった。

放課後も男女関係なくグループで遊んでいたが、そのうち茉莉絵と二人きりになることもあった。

特に意図した訳ではないが、

「俺の行く場所に茉莉絵がいて、茉莉絵の行く場所に俺がいる」

という何かの縁で結ばれているように俺たちはいつも一緒だった。

夏休みの少し前、茉莉絵と二人で町を歩いたり海岸を手を繋ぎながら歩いていた。

茉莉絵に目をやると、茉莉絵の背景にはキラキラした海があり、水色のリボンで結ばれた茉莉絵の髪が風でなびいていた。

そして俺を見て微笑む茉莉絵は最高に美しかった。

海沿いから雪のピラミッドに向かい、茉莉絵と一緒に登った。

螺旋状の通路を茉莉絵と一緒に登っていく感じは、特別な時間を過ごしている感じもした。

ピラミッドの最上階に着くと、俺たちは快晴の空と美しい海を眺めていた。

そして見つめ合う俺と茉莉絵。

俺は茉莉絵と体を寄せながら思った。

「茉莉絵は今まで出会った中で、一番好きな女」だと。

茉莉絵を離したくない。

ずっと一緒にいたい。

・・・

2学期になっても俺は茉莉絵といつも一緒だった。

席替えで遠くの席になっても、休み時間になると茉莉絵がすぐそばにいた。

茉莉絵といつも一緒にいることを友達にからかわれることもあったが、俺はそれでよかった。

12月の終業式の前日。

その日はクリスマス・イブだった。

俺は茉莉絵と町を歩いていた。

茉莉絵はコートにマフラーとすっかり冬の服装になったが、青いリボンのポニーテールはずっと変わらなかった。

茉莉絵とクリスマスのイベントに行ったり、屋台で買ったものを一緒に食べたり。

海風が寒かったが、俺は茉莉絵と体を寄せて暖め合っていた。

そしてこの日も、茉莉絵と雪のピラミッドに登った。

茉莉絵と一緒に最上階で海を眺めていたが、茉莉絵は何故か悲しそうな顔をしていた。

茉莉絵はしばらく黙ったあと、

「ねぇ、言わないといけないことがあるの。」

俺は茉莉絵を見た。

「どうしたの？」

「私、転校するの。」

「え？いつ？」

「1月の終わり・・お父さんの仕事の関係で東京に行くことになったの・・」

はじめ不安そうな顔だった茉莉絵は、喋る毎に涙声になっていった。

「いつか戻って来るの？」

茉莉絵は涙を堪えながら

「それも聞いてみたんだけど、もう戻ってこないと思う。」

俺は声も出なかった。

俺たちの住んでいるところから東京はずっと遠くだった。

大人でもそうそう頻繁に行ける場所ではない。

「大丈夫だよ。また会えるよ！」

「どうやって？」

「俺たちが大人になる頃。今から10年後のクリスマス・イブに、ここ雪のピラミッドの上で会うってのはどう？」

茉莉絵は少し明るい顔になって俺を見た。

「うん・・でも、そのときのことは分からないし、会いに来れないかも知れない。」

だが俺は前向きに

「それでもいいんだ！」

「え？」

「会えなくなったらそれもそれで運命さ。茉莉絵ちゃんがそのとき別の彼氏がいたり、他の大事な用事があったら、来なくたっていいんだ。」

茉莉絵は嬉しさと心配の混じった声で

「でも、そんな約束していいの？」

「俺は構わない。」

茉莉絵は俺に近づき、おもむろに俺を抱いた。

「ありがとう。○○くん。」

小学5年生の茉莉絵は俺より背が高く、体つきも大人に近付いていた。

外はかなり寒くなっていたが、俺たちはずっと暖かかった。

・・・

あれから10年。

そして、電車は終着駅に着いた。

あたりは真っ白な一面の雪景色で、雪が積もっている上に灰色の空からは雪がどんどん降ってきていた。

視界も悪いなかで俺は急いで雪のピラミッドに向かった。

だが、ここからが意外ときつかった。

雪のピラミッドの螺旋通路は思っていたよりずっと長い。

螺旋通路は螺旋の通路が屋根のようになっているため、スロープにまで雪が積もってはいなかったが溶けた雪で床が濡れているため、滑らないように気をつけながら登っていた。

そして、頂上近くまで来た。

頂上あたりは屋根がないため雪山のように雪が積もっていた。

俺はあたりを見渡したが、そこには誰もいなかった。

時計を見ると11時55分。

通路の下の方を見ても足音などは聞こえない。

そして59分になった。

通路には誰も見えないし、諦めかけていたそのとき！

「○○くん？」

驚いて振り向くと、そこには若い綺麗な女性が！

「茉莉絵ちゃん？」

「そうだよ！やっぱり来てくれたんだ。」

茉莉絵は胸まである長い黒髪を下ろしていた。

10年ぶりに再会した俺たちはその場で抱き合った。

背は俺の方がずっと高くなっていて、茉莉絵もすっかり大人の体になっていた。

大人になった茉莉絵はメイクもして美しい女性になっていたが、表情や雰囲気は昔の面影を残していた。

茉莉絵がギリギリになっていきなり現れたことを不思議に思って聞いてみると、茉莉絵は建物の内側から来たという。

雪のピラミッドは内側に螺旋階段、外側に螺旋のスロープがあって、どちらから上がっても頂上に行けるようになっていた。

雪のピラミッドをそれぞれ違う道で登ってきた俺たちは、まるで今までの人生を表しているようだった。

そのあと俺たちは、手を繋ぎながら長い階段を一緒に下りていった。

階段を下りながら、お互いの今までの人生を振り返っていた。

茉莉絵はこの日のために東京から会いに来てくれたようだった。

そして一通り話し終わる頃には1階の入り口に着いた。

そのあと雪の中の街を歩いていった。

街や駅前のイルミネーションを二人で見て楽しんだり。

外は寒かったが、俺たちはずっと手を繋ぎポカポカだった。

そのあと、電車に乗って俺の家まで向かった。

電車のボックス席に隣同士に座りながら、茉莉絵と楽しく過ごした。

そして今俺が住んでいるところの最寄り駅で降りる。

ここから歩いて十数分のマンションに住んでいた。

今は一人暮らしをしているので自由だった。

「わぁ、綺麗な部屋だね！」

茉莉絵は喜んでいた。

そのあと、茉莉絵と紅茶を飲んだりお菓子を食べたりした。

茉莉絵とずっと楽しく会話していると外が薄暗くなってきた。

茉莉絵と外の雪景色やクリスマスのイルミネーションを眺めてながらいいムードになる俺たち。

「茉莉絵ちゃん、大好きだ！」

「うん。私も○○くんのこと好き！」

そして俺は茉莉絵を抱き唇を奪った。

そのまま数分間、キスしたまま舌を重ねて固まっていた。

俺は茉莉絵の肩を抱いた。

茉莉絵も嬉しそうにしていた。

外が暗くなるにつれてだんだんと大胆になる俺たち。

茉莉絵は服を一枚ずつ脱ぎ、露わになる茉莉絵の体。

茉莉絵の胸は思っていたよりも成長し、膨らみが目立っていた。

俺の見てないうちにこんなに成長していたのか。

そのあと俺は茉莉絵のキャミソールの紐をはだけさせ、ブラ紐も脱がせた。

茉莉絵の胸元からは、丘や谷間が見えていた。

さらにそのあと、下からも手を入れた。

茉莉絵のショーツを上から撫でてやると、茉莉絵は

「ああん」

と悩ましい声を出した。

そのあと、茉莉絵のショーツを少しずつ下ろしていく。

そして、茉莉絵の瑞々しい若草が見えてきた。

ショーツやソックスを脱ぎ、茉莉絵は下半身が先に裸になってかなりエロい格好だった。

そして茉莉絵に上半身も脱ぐように言った。

俺もその頃にはトランクス1枚になっていた。

そしてキャミやブラを脱ぎ、丸裸になる茉莉絵。

茉莉絵の体は本当に綺麗だった。

立派な乳房、引き締まったウエスト、綺麗な尻、長い脚、そして何より可愛い顔や美しい黒髪。

もう興奮の絶頂だった俺はトランクスも脱ぎ、茉莉絵を抱いた。

そしてベッドの中に茉莉絵を連れ込んだ。

俺はまず、茉莉絵の乳房を揉んだ。

豊かな膨らみと可愛らしい乳首、最高の感触だった。

さらに茉莉絵の臍や臀部も弄っていた。

そのあと茉莉絵の股関に手を伸ばすと、茉莉絵の陰部はいやらしくも濡れていた。

そして仰向けの茉莉絵を抱きながらキスをした。

俺の上半身には茉莉絵の乳房が触れていて最高によかった。

俺の逸物はフル勃起していた。

「茉莉絵ちゃん、挿れるよ！いい？」

茉莉絵は少し不安そうにしながらも

「いいよ！！」

と嬉しそうに言った。

そしてゆっくり茉莉絵に挿入する俺。

茉莉絵は処女で、茉莉絵の躍動が俺の逸物に伝わり、ベッドに茉莉絵の血が垂れた。

茉莉絵は、はぁはぁと悶えていた。

俺は茉莉絵の肩に腕を乗せて、余韻をともに楽しんでいた。

「茉莉絵ちゃん、大丈夫？」

「ちょっと痛いけど、でも嬉しい・・」

俺も茉莉絵もこの日のために貞操を守り抜いた。

10年ぶりに茉莉絵と出会い、そして俺たちは大人になった。

-END-

『ダイバー（29歳・♂）』さんからの投稿です

ありがとうございます。