横浜の港北に都会の中には珍しい情緒ある温泉地がある。
日帰りで楽しめる温泉には宴会場のようなものがあり、日曜日にはたくさんの中高年が集まって盛り上がっていた。
1990年頃の日曜日の午後、それはもう活気があって見事だった。
土曜日が半ドンだった当時は日曜日が唯一の休日で、ひとっ風呂浴びたあと旨いものを食いながら飲むのが、大人のささやかな楽しみだった。
1990年、俺が39才だったときのある日曜日。
俺は一人で温泉に来ていた。
俺には妻や子もいたが子供は中学生で部活の練習があったし、妻も俺と二人で出かけるような相手ではなかった。
温泉に来て一度湯に浸かったあと、宴会場でビールを飲みながら枝豆や菓子をつまむのが少ない小遣いでもできる楽しみだった。
その日も俺は一人で座敷で胡座をかいて一杯やっていた。
隣では、婦人会か何かの中年の女が集まって飲んでいた。
俺はなんか楽しそうだなぁと思っていたが、特に気にせず一人で飲み続けた。
ビールが空になり、もう一杯注文して2杯目に入った頃のこと
「よかったら、一緒に飲みませんか?」
女性団体の端っこに座っていた白い肌に穏やかそうな丸い顔の中年女性が俺に話しかけていた。
他の女性たちも笑顔でこちらを見ていた。
俺は嬉しくなり女性たちの団体に加わった。
俺は簡単な自己紹介や近くに住んでいることなどを話し、その後は女性たちだけで話が進んでいった。
女性たちは東京から来たらしい。
まぁ、東京からと言っても綱島なら東横線で直ぐなのですぐ近くだった。
8人くらいの女性たちはしばらくグループ全体で話していたが、そのうち俺に声をかけてくれた女性と2人で話すようになった。
女性の名前は里美(仮名)37才で、何と独身だった。
以前は結婚を考えていた彼氏もいたらしいが事情があって一緒になれなかったらしい。
俺は里美が独身だと聞いてさらに興味を持った。
里美は丸い顔にややふっくらした体系だが、安心感のある女性だった。
俺が家庭を持っていることも正直に話したが、それでも里美と楽しく話すことができた。
夕方くらいになると会がお開きになり、俺は女性グループとともに温泉をあとにした。
俺は里美たちに合わせて綱島駅までついていった。
当時は携帯電話や交通系ICカードもない時代だった。
俺は横浜方面の電車なので里美たちと反対方向だった。
女性たちが駅で切符を買っているとき、早めに切符を買った里美は俺のところにきて
「悟史さん(俺/仮名)、今度の日曜日も温泉に来るの?」
俺は里美が来るか来ないかに関わらず、また来週も来るつもりだったので
「うん。行くよ。」
「じゃあ、私と会わない?」
里美が言うには来週は女性たちの集まりはないが、里美が一人で来るという。
つまり俺と里美の二人っきりだ。
俺は少し迷ったが、里美のことが気になっていたので
「うん、会おうよ!」
と言った。
翌週の日曜日。
俺は朝10時頃、温泉の入り口を入ってすぐの廊下で里美と待ち合わせた。
里美は特におめかししている訳ではなく、大人の女性らしい地味な格好だがそれがまた良かった。
そのあと、まずは温泉でゆっくりする。
風呂は当然男女別だが、このあと里美とどうしようか温泉に浸かりながら考えるのも良かった。
そして、里美と決めた時間に温泉から出る俺。
湯上がりの里美は、白い綺麗な肌に湿った黒髪の淑やかな雰囲気だった。
そのあと、テーブルの端に行き里美とビールや焼酎などを飲む俺たち。
女と2人で飲むのは久しぶりだった。
里美とは、こんなに話題があるのかってくらい色々と話した。
ほろ酔い気分で里美とずっと話していてとても楽しかった。
気がついたら、外が暗くなり始めていた。
俺は里美とともに帰ることにした。
綱島駅まで仲睦まじく歩く俺たちは、まるで夫婦のような雰囲気だった。
翌週も里美と温泉で待ち合わせてずっと話していた。
その次の週も・・。
里美と何回も会っているうちに、お互いをかなり意識するようになっていた。
そしてあるとき温泉の帰り道、俺は綱島駅を過ぎて駅の反対側に歩いて行った。
「どこに行くの?」
里美は不思議そうにしながらもついてきた。
そして俺は里美をホテルに連れ込んだ。
「え、いいの?」
里美はなぜか嫌がらなかった。
そしてホテルの中で体を重ねる俺たち。
里美は37とはいえ、悪くはない体だった。
白い肌、丸い綺麗なおっぱい、脂肪のついた腹、いい匂いのしそうなマ●コ。
俺は里美を抱いた。
まず里美の綺麗な乳房を揉んでみた。
年はいっているが触り心地は悪くなかった。
里美のご無沙汰な体をいただき、里美は嬉しそうに喘いでいた。
「悟史さん、激しすぎ!」
「里美だって嬉しいくせに!」
俺は里美の乳房を口に含み、里美の中に挿入して腰を振っていた。
「ああっ、あっ、あっ!」
里美の中はかなり気持ち良かった。
里美はおっぱいをぷるぷる揺らして悶えていた。
俺は里美を何度も突き大量に射精した。
そのあと、俺たちはゆっくりしてホテルをあとにした。
里美と綱島駅まで歩き、
「来週も会える?」
「ええ、いいわよ!」
「来週はもっと楽しませてあげるよ!」
里美は嬉しそうに笑っていた。
そして里美とそれぞれ違うホームに上がっていく俺たち。
電車が来るまでの間、反対側のホームにいた里美は俺を見て笑顔で手を振ってくれた。
37才とは言え、本当に可愛い女だ!
俺は有頂天になっていた。
翌週、俺はいつものように温泉の入り口前の廊下で里美を待っていた。
だが、里美はいつまでも来なかった。
まぁ、休日だし寝坊したか、何か用事があったのかな。
俺は一人で温泉に浸かったり、館内を散策したりして時間を潰していたが、それでも里美と会うことはなかった。
メールもない時代、里美と連絡を取る手段はなかった。
結局、その日は最後まで里美と会うことはなかった。
翌週も、その翌週も同じだった。
里美と情事を楽しんだ日以来、里美と会うことは二度となかった。
まぁ、俺には家庭もあるしそれでいいのかな。
俺は諦めていて、そのうち綱島温泉にも行かなくなっていた。
それから25年後。
2015年になり、俺は64才になっていた。
綱島温泉のあの思い出の場所がもうすぐ閉館することになり、4月の後半の日曜日に一人でその温泉に向かった。
建物自体は変わらないが店の内装はかなり変わっていて、俺自身もおじいさんになり月日が経ったことを感じさせる。
俺は温泉に浸かりながら、しみじみと思いにふけっていた。
この思い出の温泉がなくなるのか。
温泉を立て直して新しい温泉がいつかできるとしても、この思い出の場所は二度と戻って来ない。
俺は小さい頃から入っていたこの温泉のことを考えていた。
温泉から出たあと、俺はいつもの宴会場に向かった。
内装や雰囲気は変わっていたが、それでも昔のことをしみじみと思い出してくる。
俺はずっと好きな生ビールとつまみを注文して、一人で飲んでいた。

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しばらく飲んで、いい気分になっていると
「悟史さん?」
白髪に丸い顔のお婆さんが話しかけた。
「はい。そうですが・・え?まさか・・」
「そう私、里美です。」
そこにいたのは62才になった里美だった。
里美はすっかり白髪になり皺が目立っていた。
そして里美としばらく話す俺。
あのあと、里美は結婚して家庭を持ち子供もいるようだった。
あれから会えなくなっていたのもそのためだった。
そのあと、20代前半くらいの若い男が俺たちのテーブルに来て
「母さん、もう帰るよ。」
「はい。じゃあ、悟史さん。ありがとうね。」
そう言って息子らしき人と帰る里美。
おもむろに歩く里美は、もうすっかりお婆さんになっていた。
俺は微笑ましく里美と息子を見送っていた。
-END-
『悟史(72歳・♂)』さんからの投稿です
ありがとうございます。
当コンテンツは、個人による創作実話(フィクション)作品とご理解の上鑑賞ください。当コンテンツには、犯罪的・倫理モラルに反する表現・タブー表現等が含まれる場合がありますが、飽くまでも表現上の誇張としてご理解ください。
最後に出てくる里美の息子って、まさか悟史の息子とか?
実は里美は妊娠してしまっていたとか・・