前回、桜子が生理中の体調不良で寝ているなか、隆輝も寝落ちし淫らな夢を見ていたが・・
(詳細は「高校生カップルの夏日(儀式編)」を参照)
・・
桜子の体調も戻り経血の量も減ってくると、隆輝は桜子と軽く体に触れ合っていた。
桜子の下半身には服や下着も含め指一本触れないが、上半身は服を着たまま抱き合ったり、服の胸の膨らみをやさしくふれたりしていた。
桜子もまだ生理中のなか隆輝に抱かれたり、微妙に触られたりして悦んでいた。
そのあとも念のため2日ほど様子を見て、服の上からの触れ合いに留めた隆輝だった。
そして桜子も完全に体調が戻ったため、今日から『リアルな変態SEX(⁉︎)』の解禁だった。
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その日、午前中から昼過ぎまで隆輝は運送の仕事が入っていた。
せっかく桜子とのプレイ解禁だったのに、仕事が終わるまではお預けだった。
隆輝は車を運転しながら仕事のことでモヤモヤしながらも、どことなく嬉しそうな気持ちがあった。
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あれから約20日。
夏休みも半分以上が過ぎていた。
桜子の同級生の古川と相棒である中年男性の大村は警察に身柄をされ、事件は解決したかにみえた。
だが・・
桜子が古川や大村に誘拐されて瀬名の山奥にあるペンションや廃ホテルで監禁されていたことは取り調べや警察の捜査で明らかになったものの、廃ホテルから脱走した桜子の行方が未だに判明していない。
古川や大村が桜子を再度捕らえて連れ去った訳でないことは分かっていて、廃ホテル周辺の山々では隅々まで捜索が行われた。
その結果、桜子は廃ホテルの近くにある道路から何者かの車で何処かに連れて行かれた可能性が高いことが分かった。
古川やその関係者でないとしたら一体誰が??
誘拐されて逃げる途中に、無関係の何者かに誘拐されるという前代未聞の事件に警察も頭を捻り、元々の誘拐犯である古川と大村でさえも首をかしげるばかりだった。
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外は夏の日差しのなか、桜子の家では部屋全体が薄暗くなっていた。
桜子の両親は娘の帰宅を待ち続けていて、電話や手紙のひとつにさえ敏感になっていた。
母の由紀子は、常に悲しみと不安を抱えた表情で、暗い部屋の中を行き来していた。
父の利夫も一日の大部分を家で妻と過ごし、楽器店の店のことは社員に任せて、オーナーの仕事をできるだけ家で進めていた。
それは娘の桜子の帰宅を待つとともに、娘の身を案じる妻の由紀子のことも心配だからだった。
さらに桜子がいなくなって悲しみに暮れるのは家族ばかりではない。
桜子といつも一緒の琴音・陽菜・舞歌の3人の親友、そして同級生の彼氏である博正も同じだった。
桜子と最も関わっている同級生4人は、桜子の両親と協力し合いながら桜子の行方を必死に探していた。
桜子はどこかで生きていて、助けを求めている。
博正は、バイクの後ろに舞歌を乗せて毎日街や山道を駆け巡っていた。
・・・
その頃・・
「はぁはぁ・・」
隆輝の部屋で監禁されている桜子。
桜子は隆輝の部屋のベッドの上で、裸で後ろ手と胸の周り、さらに足首も縛られていた。
桜子が隆輝と2人でいるときは仲睦まじいときがあっても、隆輝と桜子は『誘拐犯と被害者』という関係であることに何ら変わりはない。
プレイの一環でもあるが、隆輝の留守中は桜子が逃げられないように縛って動けないようにされていた。
桜子は不自由な体をイモムシのように動かしながら悶えていた。
まだ暑いなか桜子は全身に汗をかき悶えていた。
しばらくすると、眠くなってきて目を閉じる桜子。
・・
桜子が目を開けると、そこには博正が立っていた。
そう桜子の高校の同級生であり最愛の彼氏だ。
博正は裸で縛られている桜子を前にしながらも黙って立っていた。
桜子は必死に博正を見て体をバタバタさせると、博正は桜子の猿轡を外した。

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「博正!お願い!助けて!!」
だが博正は淡々と
「桜子。俺もずっと会いたかったよ。酷い目に遭わされてつらかったろう・・でも、俺はすぐにお前を助けに来ることはできないんだ。」
「どういうこと?」
「分かるだろう?ここは夢の中だ。本当の俺はここにはいない。でも桜子が心配でずっと探していることに変わりはない。」
「でも、今ここにいるのは?」
「それは幻覚。俺から見た桜子も、桜子から見た俺も今は幻覚なんだ。」
そのあと博正は腰を下ろして、桜子と目線を近づけた。
そして桜子を正面から見つめあっていた。
そのあと、博正は桜子の背の方に手を伸ばして縛られている手首やロープに触れていた。
「こんなふうに裸で縛られて酷い仕打ちを受けているのか。」
「ううん、でも・・」
「でも、どうした?」
博正の目が鋭くなり、青ざめる桜子。
「もしかして誘拐犯と何か言えないことでもあったのか?」
隆輝との関わりもあった桜子は凍りついたように何も言えずにいた。
-END-
『あしはら刑事(45歳・♂)』さんからの投稿です
ありがとうございます。
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